九州予選 構築記事
準優勝・おでん
- ほとんどの方ははじめまして、おでんと申します。この度は第3回真皇杯九州予選で準優勝を果たし、本戦進出が決定しました。
私は普段、YouTubeでポケモンを含めた様々な実況動画を投稿しており、オフに参加し始めたのは昨年の9月から。シングル3回WCS2回を経て、今回の結果にこぎつけることができました。それゆえ立ち回りや構築に穴があるかとは思いますが、今後の参加者及びシングルバトルを楽しむ方々の参考になれば幸いです。
パーティ名:熊本城型リザYサイクル
カバルドン | カプ・テテフ | カプ・コケコ |
ミミッキュ | リザードン | メタグロス |
構築の経緯 …
私は元々、異常気象パーティと呼ばれる全ての天候特性を使ったパーティを使っており、今回もその改良型で臨むつもりでした。その際に、S2の1位の方のBに振ったリザードンを拝見したのが始まりです(元記事:貴族の構築 様 )
ORASの頃からメガリザードンYの特殊耐久は高いと思っており、またCは無振りでも申し分ない高さです。そこで、まずひかえめHDベースで試してみたところ、これでも火力過剰で耐久不足と感じたため、おだやかの個体に変更して1匹目が決まりました。
異常気象パーティというパーティは中々バランスが悪い顔触れになりやすいのですが、ガチ対戦でそれを全て補うのはあまりに無理があると考え、今回は断念。そこでこのリザードンを軸にしたサイクルの回せるパーティにするため、PGLのデータの分析や試運転をした結果、最初に参考にしたパーティをそのまま拝借し、型だけ変更することに決まりました。これは、元々のパーティと使用ポケモンが似通っていたことと、キノガッサに対する明確な処理手段があったこと、そしてS3は前期とあまり環境が変わってないようなのでそのまま使えそうだと考えたからです。
勝ち方としては、元記事の通り 鋼を落としてテテフで全抜きする形が基本なのですが、長丁場に耐えられるようにリザードンを耐久型として運用、また全抜き役をメガネを持たせたコケコにも任せることで、最悪サイクルを回せないような試合でもゴリ押しができるようにしています。
ちなみに、構築名は九州にちなんだのと、熊本が火の国と呼ばれるのでリザードンにちょうどいいのと、熊本城が非常に堅牢な作りなのでそれにあやかりました。
選出・立ち回りについて
- 先に言っておくと、試運転はレート・フリー合わせて10試合もしていません。ですので予選の途中から考えるようになったことが基本となっています。
選出について …
まず相手のパーティを見て、ガブリアスとガルーラの有無を確認します。私は対面構築を使うのも使われるのも大変苦手にしており、またこの2匹はよく出てくるので自然と慎重に選出することになります。
この2匹がいたら、カプ・コケコまたはカプ・テテフを先発にして、後ろにリザードン、カバルドン、出さなかったカプのいずれかを待機させます。相手にしてわかったのですが、対面構築は1匹耐久に厚いポケモンを選出するようなので、それを崩せるリザードンは出番が多いと思います。
それ以外のパーティについても概ねこの4匹で選出することがほとんどですが、
バシャーモ等の全抜きの芽があるポケモンがいたらミミッキュも候補に挙がります。メタグロスは予選開始ぎりぎりで準備できたため試運転も何もできておらず、怖くてとても選出する気が起きませんでした(上を取れるポケモンがほとんどのパーティに1回出した程度)。この2匹は決勝トーナメントでは全く使いませんでした。
立ち回りについて …
相手が先発でガルーラかガブリアスを出してきた時に最も慎重に考えます。ガルーラなら役割の比較的薄いポケモンを投げてすてみタックルの反動で削り、控えのコケコやテテフの圏内に入れます。ガブリアスはタスキかスカーフとヤマを張り、相手の手持ちと見比べながら動きます。スカーフと見たらリザードンに交代して行きます。タスキだったとしてもがんせきふうじくらいならしのげるチャンスがあるので、タスキを潰して後続に繋ぎます。とにかくタスキさえ潰せば強力な打点で上から叩くだけです。
なお、カバルドンを選出していればリザードンと合わせて圧倒的に有利に戦えることを対戦後に気づきました。
ガブリアスとガルーラがいない場合は、リザードンとカバルドンでサイクルを回しつつ、隙を見てどくどくで耐久型の機能を止めたり、高火力アタッカーをオーバーヒートで倒していきます。相手の残りポケモンが減ればその分こちらのサイクル回しも楽になります。数で上回ったら力押しして終わりです。
いずれの相手にも、こだわりアイテムを持ったカプ達の引き先としてカバルドンやリザードンを使いますが、あまり無理な使い方はせず、落ちない程度に回復することを心がけます。これをするとしないとでは2周目の交代のしやすさが段違いです。なお、リザードンは確実に晴れオーバーヒートを決めるため、特に耐久型を相手にしている時はメガシンカを控え、交代してきたらすかさずメガ進化させます。
各ポケモン詳細
カバルドン(NN:ゼルギウス)
性格 | わんぱく |
特性 | すなおこし |
持ち物 | ゴツゴツメット |
実数値 | 215-132-187-×-93-67 |
わざ | じしん、あくび、なまける、ステルスロック |
役割・採用理由
非常に高い物理耐久を誇り、特殊耐久を伸ばしたリザードンとのサイクル性能が抜群に高い。その他、多用したこだわりアイテム持ちの引き先として活用。選出回数は6/11。技について
じしん:安定のメインウエポン。持ち物について
H振りガルーラが厳しいので高速で削れるゴツゴツメットを採用。
あくび:流し技。使うのが初めてだったので手が空いたら使っていた。普段はほえるを採用。
なまける:回復技。ガルーラ等の物理アタッカー相手に連打する。
ステルスロック:相手のタスキを潰す。先制技もほとんど使わず高火力の攻撃で殴るパーティなのであると便利だが、撒くタイミングに合わせて仮想的であるリザードンが出てくることが多い。
カプ・テテフ
性格 | ひかえめ |
特性 | サイコメイカー |
持ち物 | こだわりスカーフ |
実数値 | 146-×-95-200-135-147 |
わざ | シャドーボール、サイコキネシス、サイコショック、ムーンフォース |
役割・採用理由
常に高い火力を持ち、ムーンフォースでも十分なダメージが見込める特殊アタッカー。ガルーラ入りのパーティには控えのカバルドンとセットで選出する。選出回数は6/11。技について
シャドーボール:サブウエポン。等倍だと半減サイコショック以下なので抜群相手に。持ち物について
特性を活かすためにこだわりスカーフを採用。
サイコキネシス:主力技。H振り程度なら1発で落とすことも。
サイコショック:受けループと対峙した時に。高乱数2発なのでテテフミラーになった時は後続に起点にされないためにも選択した方がいい。
ムーンフォース:主力技。威力が95と他の特殊技よりやや高いので確定2発になる事が多い。
カプ・コケコ(NN:くろぬりのこ)
性格 | おくびょう |
特性 | エレキメイカー |
持ち物 | こだわりメガネ |
実数値 | 146-×-105-147-95-200 |
わざ | 10まんボルト、ボルトチェンジ、マジカルシャイン、くさむすび |
役割・採用理由
高速高火力アタッカーとして採用。キノガッサの牽制としての意味合いもある。以前はZクリスタルを持たせていたが、1回だけでは耐えられることも多く、その後息切れすることが多かったためこだわりメガネを持たせてサブウエポン含めた火力を底上げした。選出回数は9/11。技について
10まんボルト:メインウエポン。まひは引く時は引く。持ち物について
ガブリアスのげきりんに匹敵する10まんボルトの火力を伸ばすためにこだわりメガネを採用。厄介な高耐久水やテッカグヤがほとんど1発で落とせるので重宝する。
ボルトチェンジ:交代技。地面タイプが来そうな時はくさむすびと選択。
マジカルシャイン:一致技。こだわりメガネのおかげで多くのドラゴンタイプを1発圏内に入れる。
くさむすび:対地面・水地面。地面にやや弱いパーティなので先発で出して交代読みで使うことがある。
ミミッキュ
性格 | いじっぱり |
特性 | ばけのかわ |
持ち物 | ゴーストZ |
実数値 | 131-156-100-*-125-148 |
わざ | じゃれつく、シャドークロー、かげうち、つるぎのまい |
役割・採用理由
積んで手がつけられなくなったポケモンをZ技と先制技で強引に落とす。相手の選出が割れるまでは出さない方が良いが、無効技読みで繰り出すのも悪くない。選出回数は3/11。技について
じゃれつく:最高火力。持ち物について
Zクリスタルのいずれかで考えたが、鋼に等倍で通るゴーストZを選んだ。フェアリーは他に2匹いるので必要性が薄いというのもある。
シャドークロー:ゴースト最高打点。
かげうち:先制技。
つるぎのまい:積み技。のろいでも良かったかもしれない。
リザードン/メガリザードンY
性格 | おだやか |
特性 | もうか→ひでり(※メガ後) |
持ち物 | リザードナイトY |
実数値 | 185-×-98-129-134-136 185-×-98-179-167-136 ※赤文字はメガ後の数値 |
わざ | オーバーヒート、どくどく、はねやすめ、みがわり |
役割・採用理由
ORASのファイアローに近い。どくどくとはねやすめ、交代際に使うみがわりで耐久型を機能停止に持ち込む。一方で晴れオーバーヒートで受けにくいテテフやメガゲンガーを倒していく。選出回数は8/11。技について
オーバーヒート:必殺の攻撃技。メガネラティオスのりゅうせいぐんに匹敵する火力で初手から数的有利を取りに行ける。持ち物について
メガストーン一択。ただし晴れのターン管理のためにメガシンカのタイミングは選ぶ。
どくどく:読みまくる地面やその他物理アタッカー及び耐久型に。これが決まるだけで勝ちという試合も少なくない。
はねやすめ:回復技。メガゲンガーのヘドロウェーブでも回復が追いつくので困ったら連打する。
みがわり:交代際や鈍足耐久型相手に使う。クレセリアのサイコキネシス程度なら壊れない。
メタグロス
性格 | ようき |
特性 | クリアボディ→かたいツメ(※メガ後) |
持ち物 | メタグロスナイト |
実数値 | 156-187-150-×-110-134 156-197-170-×-130-178 |
わざ | アイアンヘッド、れいとうパンチ、かみなりパンチ、じしん |
役割・採用理由
キノガッサをコケコと合わせて見たり受けループをかみなりパンチで崩壊させられるらしい。が、ブロック分け直前に準備できたので元記事通り入れただけである。タスキ持ちのパルシェンと迷ったが、カバルドンとの相性を考えメタグロスにした。リザードンでテテフに勝てるため出番はほとんどなかったが。選出回数は1/11。技について
アイアンヘッド:一致技。ダブルでだくりゅうを使い始めて3割は欲しい時に引けるようになりつつある。持ち物について
メガストーン一択。無振りでもH振りメタグロスに近い耐久になりガブリアスより速くなると使わない理由がない。
れいとうパンチ:ガブリアスを殴る。ようきじしん+さめはだは耐えるのは厳しい。
かみなりパンチ:水タイプや受けループに。
じしん:安定のサブ。これがないと鋼で止まる。
TwitterIDと一言
一言 …
この記事を書いている時にS3の戦績を見たら、たったの38試合しかやっていませんでした。基本的にフリーで遊んでるだけの半ばエンジョイ勢が並み居る強豪に競り勝って本戦に進むことが出来たのは、オフに参加してトップクラスのトレーナーに揉まれ続けたことと、結果を出している構築を参考にしたことだと思います。あとかなり運が良かったのも事実です。
本戦は1500人以上の参加者のベスト32が集うということで、これまでの私には及びもつかない世界が広がっていると思います。特に九州予選だけS3のルールだったため、まず環境を把握することから始めなければなりません。予選は誰に相談することもなくやってきた私にはかなり厳しいハードルです。
しかし、幸いにも結果を出して多くの交流を得ることが出来たのもまた事実。多くの方に協力を仰ぎながら、本戦でもミラクルを起こそうと思います。どうぞ応援お願いします!
Twitter:@atsuatsuoden252
Youtube:おでんチャンネル
ブログ:http://atsuatsuoden252.blog.fc2.com/
ブロック予選1~4(バトルビデオ+解説):https://youtu.be/h5r_yYKT7kQ
ブロック予選5~7(バトルビデオ+解説):https://youtu.be/9EbtvnIOfRk
決勝トーナメント2回戦~準決勝(バトルビデオ+解説): :https://youtu.be/Sh1IjVVtPEg
決勝トーナメント決勝(バトルビデオ+解説+パーティ紹介):https://youtu.be/TEejQereJh4
※提出頂きました記事上で、努力値や調整を細かく記述して頂いていた部分がありましたが 掲載が本戦開始前のため該当部分は伏せさせて頂きました。(真皇杯スタッフ)